老後の入れ歯になると起こる体の不調や変化

老後は、人にとって捉え方も様々で、今は「シニア世代」と呼ばれ、元気なお年寄りがたくさんいらっしゃいます。
しかし、気持ちが若々しくても、体は年相応に機能が衰えてきます。
歯を失う直接の原因は、年齢ではなく、虫歯や歯周病などですが、お口のケアを怠っていた場合、その蓄積が老後のお口の状態に大きく影響を与えます。
失った歯の代わりに、やむなく入れ歯を使用して、日常生活を過ごすことになった場合、入れ歯は、天然歯の機能を完全に修復できるものではありません。
また、ご自分のお口にピッタリ合わない入れ歯を使っていると、お口のみならず、体全体にも、様々な弊害が出て来ます。

今回は、入れ歯になると起こる体の変化について、お話したいと思います。
年齢とともに変わっていく体と上手に付き合うために、入れ歯の大切さをご理解いただければと思います。

入れ歯を使うと食生活が変化する

入れ歯の噛む力は、天然歯の1/3くらいになると言われています。
お口に合わない入れ歯や、噛むと痛い入れ歯だと、これよりもっと低くなります。
しっかり噛むことができないために、体の不調や変化が起きてしまいます。

よく噛めないので、肉などの硬いものが食べられなくなり、食生活が変化します。
また、入れ歯と歯茎の間に食べ物が挟まって痛いと、食事が億劫（おっくう）になったり、食欲が衰えたりします。
そのため、柔らかくて食べやすいものだけを食べるようになり、栄養面でも偏ってしまいます。

入れ歯を使うと認知症になる確率が上がる

人間は、奥歯でしっかりギュッギュと噛みしめられることで、脳に血液を送っています。
ご自分の歯でしっかり物が噛みしめられていると、脳によく血液が流れ、脳を刺激して活性化させるので、認知症の予防になっています。

しかし、入れ歯になると、噛む力が減り、脳に流れる血液の量も減るので、脳の刺激も少なくなり、認知症になる確率がとても上がってしまいます。
実際、よく噛んで食べられる人に対して、あまり噛めない人の認知症のリスクは1.5倍、まったく歯がない人だと約2倍にもなるという研究結果が報告されています。

入れ歯を使うと姿勢が悪くなる

人間は、一番重たい頭が体の一番上にある、不安定な動物です。
この重い頭を支えているのが、ぐっと噛みしめている力、つまり噛み合わせです。
しっかり噛めていないと、頭を支えることができなくて、頭が前に倒れて腰が曲がってきます。
やがては、杖をつかなければならないというように、体の老化が大きく進んでいきます。
奥歯でしっかり噛める状態を維持していかないと、人間の体はどんどん衰えていってしまうのです。

まとめ

しっかり噛むということは、思っている以上に重要で必要なことです。
年を取ると、胃腸の働きも低下するので、噛まずに飲み込んだものを消化する力が衰えます。
また、むせやすくなるので、しっかり噛まないと誤嚥性肺炎を起こす危険もあります。
入れ歯になってしまっても、これらのリスクをできるだけ避けて、健康的な生活を送るためには、ご自分のお口にピッタリ合う、しっかり噛んでも痛くない入れ歯を作る必要があります。

入れ歯は痛いものと思い込んで、歯が抜けたままの状態でいると、さらに体の老化が進んでしまいます。
歯医者さんとよく相談して、ご自分のお口にピッタリ合い、しっかり噛める、痛くない入れ歯を作りましょう。

デンタルクリニックツジは、神戸・芦屋市で最新の技術と設備による、安心・安全な歯科治療、インプラントを提供する歯科医院です。
患者様にピッタリ合う入れ歯で、明るく健康的な老後を過ごせるように、誠心誠意サポートさせていただきます。
入れ歯が合わない、痛くて噛めないという方には、丁寧にお話を伺い、最善な方法で解決のご提案をさせていただきます。
入れ歯に関するお悩みやご相談は、デンタルクリニックツジまで、お気軽にお問合せください。